Assaulted Caramel

BaileyはNYの有名チョコレートショップのショコラティエ。オーナーシェフの引退をまじかに控え、ライバルとトップショコラティエの座を争っています。そんな中に祖父の具合がよくないとの祖母から連絡を受け、全てを放り出して彼女は祖父母の住むOhioのHarvestにやってきます。ここはAmishとAmishではない(Amishではない人たちは、Amishの人たちからはEnglishと呼ばれます)が一緒に住んでいる町。彼女の祖父はAmishで、彼女の父親は、彼女の母親と出会いAmishの信仰をすてた元Amishなのです。

子供のからAmishの祖父母の営むキャンディショップで祖父の仕事をみて、チョコレート作りに目覚めたBaileyは、子供の頃から愛着のあるショップを祖父が売ってしまうかもしれないことや、祖父母が高齢で体が弱くなっていることに戸惑います。

そして、そのショップで祖父に執拗にお店を売るように迫っていた男が倒れているのを発見してしまい、第一発見者のBaileyは第一容疑者になってしまうのです。

おいしいもの、殺人、ちょっとかっこいい警察官、そして素人探偵。cosy mysteryの王道です。

Amishの世界では、Amishから去っていった家族が、Amishの家族と連絡を取ったり会ったりすることはない、と今までの知識で思っていたのですが、設定の町がAmishとEnglishの共存する町なので、そういうルールが少し緩いのかもしれません。私が今まで知っているAmishのコミュニティーとは少し違う雰囲気です。

Amish Candy Shop Mysteryとしてシリーズになるようで、シリーズの導入として楽しめました。この後のシリーズでBaileyが新しい環境でどんな感じでやっていくのか気になります。

Assaulted Caramel (An Amish Candy Shop Mystery)
By Amanda Flower

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Third Daughter

あまりにMagic Studyにはまって、その世界から出れないので、気分転換に違う本を読みました。

3作シリーズの1作目Third Daughter 。Dhari国の3番目の王女Aniri。18歳の誕生日になれば、王家から出て自分の好きな道、好きな相手と結婚できると夢みていたのに誕生日目前で、融和のための結婚が敵国から求められます。自分の好きにして良いという母である女王と、一緒に全てを捨てて逃げようといってくれる恋人、国民のため、平和のための融和を真摯に求めている敵国の王子、色々な思惑の狭間でAniriは悩みます。

どことなくインド周辺が舞台となっているような衣装や名前で異国情緒を誘うし、王子も魅力的なのですが、Amazonのレビューにも書いてあった「最初は面白いけど途中から・・・」に私も同意します。設定として無理があることも時々おこるし、Aniriがあまりにも考えなしすぎてイライラします。自立心があると浅はかは違うと思うのです。もうちょっと面白くしようがあったのではないか、と素人なのに作者に注文をつけたくなる消化不良な感覚が残る読後感です。

Third Daughter

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Magic Study

さっそく2作目読みました。1作目のPoison Study でこの話に夢中になり、2作目でがっかりしたらどうしようと心配だったのが杞憂に終わりました。

Ixiaという法にのっとった国で孤児として育ち、殺人を犯し死刑執行前に、Ixiaの最高権力者Commanderの毒見役になり死刑執行から逃れたYelena。毒見役になった後も、生命の危機には常にさらされ、読み手は最初から最後までハラハラドキドキ。無事に事件解決したけれど、Ixiaでは禁じられている魔法が使えると判明したYelenaは国外退去もしくは死刑を命じられます。もうこの時点で次の展開が気になって2作目に突入です。

1作目の終わりで孤児だと思っていたYelenaは実は家族が隣国Sitiaにいるとわかり、2作目では無事家族と再会となります。そして、魔法学校で魔法を学びます。魔法学校なんていうと、Harry PotterのHogwarts を連想しますが、そこはこのシリーズ。家族との再会だって学校だって、全てが一筋縄ではいきません。Yelenaと一緒にIxiaに戻りたいなぁ、と私も思ってしまいました。

IxiaとSitiaの国の制度の違い、考え方の違いも今回の話ででてきて、話に深みがでてきます。いつも自力で解決してきたYelenaは、Sitiaではだれにも相談せずに動くことを責められます。家族や学校でそれらを求められ、孤児だったYelenaにははじめはそれに慣れません。それから、職業選択の自由がなく職業に沿った制服の着用のみしか認められないIxia。でも、全ての人に仕事が割り当てられるということは、ホームレスがいないということでもあるというのが、2作目のSitiaの市場のシーンであります。IxiaとSitiaの両方を見ることで、Yelenaがこれからどんな人間になっていくのか楽しみです。

シリーズ物で1作目と同じくらい面白いというのは久しぶりで、3作目、4作目とこのドキドキを維持できたら、かなり幸せかもしれません。

Magic Study

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Poison Study

久しぶりに2度読みコースの本に出合いました。最初から最後までドキドキです。途切れません。

Yelenaは、「死刑にされて今すぐ死ぬか、いつ死ぬかわからないお毒見役として生きるか」、究極の選択を死刑執行前に尋ねられます。毒見役として生きることを選んだYelenaに待っていたのは決して楽な道ではなく、一番強い毒”My love”を最初に試してみれば、Yelenaの適正もわかり、自分も時間の無駄もないと無情に言う上司Valekや、Yelenaの生死を賭けの対象にしか考えていない周囲、Yelenaの死を望む、彼女が殺した男の父親など、敵だらけ。でも、ずっと鎖につながれて真っ暗闇にいた彼女は、生きるという小さな希望と少しの自由を堪能してる姿が健気です。ちなみに、My loveという毒、物語の中で良い意味でも悪い意味でも活躍します。

彼女の住むIxiaという国は、私にとっては息がしずらい場所に感じます。即国外逃亡です。堕落した王家を力で奪取したCommanderは、国民すべてに仕事とその仕事に見合う制服を与えます。国民は制服以外の服を着ることは許されません。例外は一切なし。移動や居住の自由もなく、自分の町から離れるときには許可書がいります。そして、仕事に関係のない本の閲覧、勉強は、一切禁止。ただ、能力主義で、能力にみあった人ならば、性別を問わず仕事で力を発揮できます。

このIxiaという国でCommanderのお毒見役(food taster)として生きていくことを決めたYelenaが、次々と起きるピンチに歯を食いしばって立ち向かっていくのが、ドキドキでもう読むのが止まらない状態になります。読み返して、さっそく2作目ポチリました。

本を閉じてもその世界の中に入り込んで抜けれない、そんな気分になっています。いいシリーズに会えました。2作目も面白いといいな!

日本語の本もあります。毒見師イレーナ 。さっそく日本語で読む友達にも協力に推薦。翻訳してあると、面白さを共有できるのでうれしいです。

Poison Study

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Victorian San Francisco Mysteries

1作目のMaids of Misfortuneが面白かったので、2作目のUneasy Spiritsを読んでいる途中です。

1800年代後半、ビクトリア時代のサンフランシスコが舞台のミステリー。作者のM. Louisa Lockeは、アメリカ史と女性史の教授だった方らしく、amazon.comで、史実に忠実に書かれた歴史推理小説と評価されています。

主人公のAnnieは、親戚の遺産で受け継いだ家をまかない付きの下宿屋として管理しながらサンフランシスコに住む未亡人です。家計の足しに、変装しMadam Sibylとして占い業も営んでいます。本当は、彼女の占いは、緻密なデータ分析と豊富な株取引の経験を活かした資産運用アドバイザーなのですが、この時代に女性がお金に熟知していても信頼がなく仕事として認められず、未来が見える「占い師」としてなら職にありつけるのです。

5年前にAnnieの財産を食い荒らして自殺した夫の借金を清算し、下宿屋稼業も軌道に乗ってきたところに、亡き夫の借金がまだ残っていてその返済を求められます。借金の利子は膨らんでおり、到底払える金額ではなく、抵当として、下宿屋として管理している家の提供を求められます。困ったAnnieが相談しようとした彼女の信頼できる顧客のMatthew Vossが殺害され、彼の資産も盗まれ消えてしまいます。 Voss家の顧問弁護士としてMatthewの遺書にMadam Sibylの名前を見つけたNateは、Madam Sibylに会いにAnnieの下宿屋を訪れます。Matthewの資産運営が順調にいっていたのを知っているMadam Sibylと、Madam SibylがMatthewの殺害に関与し資産を奪ったのではないかと疑うNate。二人は意見交換し、協力してMatthewの財産と犯人探しをすることになります。

Nateは、Annieが臆さずに自分の意見をポンポンいうことに戸惑いながら魅力を感じていまが、作者のM. Louisa Lockeが女性史の研究をしていたからか、この時代の女性の地位の低さや職業選択の狭さなど、時代背景を感じることができます。

下宿屋を営んでいても、実際の家事は雇入れた使用人に任せて全くしていなかったAnnieが何を考えたかMatthewの家にメイドとして入り込んで掃除やベッドメイキングの大変さにくじけそうになっているところ、メイドとして働いているAnnieを見つけてNateが腰を抜かしそうに驚いたところなど、ミステリー以外にも面白い場面が多く、またAnnieが自分で考え自分で行動する強い女性であるところなど、続きを読みたくなる1作目に仕上がっています。

Maids of Misfortune
By M. Louisa Locke

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Christmas at the Castle

ホリデーシーズンだし、明るく楽しい話を読もうと、この本を選びました。

タイトルからして文句のつけようがないくらい適切です。Ever Afterシリーズの3作目ですが、特に前の2冊を読んでいなくても困りませんでした。

シンデレラストーリーです。アメリカで獣医の仕事に忙殺されているKatは、子供の頃から親友の結婚式に出席するため初めて海外に出ます。向かった先はヨーロッパの小国。クリスマスには魔法がかかるという同僚の言葉通りKatは素敵な相手を見つけることができるでしょうか。

1)ヨーロッパのクリスマス
2)王子様
3)結婚式
4)動物

「コテコテやな」という独り言がどこからか聞こえてきそうな、雰囲気も舞台も揃ったシンデレラストーリー。軽い気持ちで読める大人のためのおとぎ話です。アメリカは王族がいないからかディズニーの影響なのか、どこの国よりも王子様に対するあこがれが強い印象があります。

Christmas at the Castle (Ever After series Book 3)
by Melissa McClone

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A Knight’s Reward

読み始めた本が、読み続けるのが苦しくなる内容で、たぶんここから面白くなるのだろうと思うのだけど、自分の気持ちが落ち着かない状態が続いているので、精神的にそんな本を読める状態ではなく、軽い本を読みたくてAmazonの無料本から、A Knight’s Rewardを選択。

でも、ここでも主人公はDVから逃れて自立しようとしている女性で、DVの描写も多々あり、逃れられない何かを感じてしまいましたが、分量もそんなに多くなく数時間で読み終わりました。

ホリデーシーズンだし、もうちょうと軽くコメディな感じの本を探して読んでみようかな、と思います。

A Knight’s Reward (Knight’s Series Book 2)
By Catherine Kean

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Gilgamesh the King

イギリスにある大英博物館(British Museum)。大英帝国時代の搾取の遺物と悪口を言う人もいますが、歴史に関心がある人にはたまらない場所の一つであることは確かです。正面玄関から入って最初に目につくのは、言語の発展をその目で見ることができるRosetta Stone。古代エジプト語の神聖文字(ヒエログリフ)、民衆文字(デモティック)、ギリシア文字の三種類の文字で書かれており、ヒエログリフを理解する鍵となった碑文です。これを見ただけでも、もう来た価値があるとウルウルしてしまうのですが、これをはじめに、このMuseumは考古学の宝の山で何度訪れても見飽きません。その中でも私が一番好きな場所は、アッシリアの部屋です。Balawat Gates が飾ってある場所には、羽のついたライオンの大きな像が2体鎮座していて、宮殿の名残を感じられます。

メソポタミア文明から派生したアッシリアとかバビロンに関心があるのは、天は赤い河のほとりとか王家の紋章の影響かもしれません。

「Gilgamesh the King」は、そんなメソポタミアで5000年以上前から語られてきた王様Gilgameshの話。絵本です。Gilgameshという名前は「ギルガメシュ叙事詩(Epic of Gilgamesh)」という古代文学で聞いたことがありましたが、どんな話なのかは全く知りませんでした。

Gilgameshは太陽神がUrukの町に遣わした王様です。半神半人のGilgameshは人の気持ちが分からず孤独に苛まれています。偉大な自分を後世まで伝えようと巨大な壁を建設し、人々は疲労し、暴虐なGilgameshをなんとかしてくれと祈ります。その祈りに神が答えて遣わしたのはEnkidu。彼は人間と接触せず森の中で動物とともに過ごすことで、優しさを学びます。自分と同じくらい強いといわれるEnkiduの存在を疎ましく思ったGilgameshは、神殿一の歌い手である美女Shamhatを森に追いやり、Enkiduを誘い出すように命令します。そこでShamhatとEndiduは恋に落ち、一緒にUrukの町に向かい、Gilgameshに会って説得することにします。

聖書の中でも、ギリシャ神話でも古事記でも、神という存在は、人間には理解できない行動をします。時には嵐を起こしたり、生贄に自分の子どもを差し出すことを求められたり。半神のGilgameshは人の気持ちが全く分からない今でいうサイコパスのような存在。こんな感じの人が英雄なのかとビックリしていたのですが、最後まで読んで納得。この話は子供用にわかりやすくされており、3部作です。続きが気になります。

5000年前の話が今でも読み継がれているということは、すごい事ですよね。5000年前に楔形文字(cuneiform)によって書かれ、それが時代に合わせて様々な言葉で書かれ、読み継がれて、今、自分がそれを読んでいる、悠久の時間を感じて感慨にふけってしましますが、話自体は決定古臭いことはなく、著者Ludmila Zemanによって子供でも大人でも楽しめる絵本に仕上がっています。

Gilgamesh the King
By Ludmila Zeman

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Boxcar Children Mysteries: Surprise Island

私は、子どもの時から好きで何度も読んでボロボロになった本というのに憧れるタイプの人です。残念ながらそんな本は持っていなくて、憧れるだけで終わっています。でも、子どもの頃から何度も読んでいる本というのはあって、例えばDoctor Dolittle シリーズやMary Poppinsシリーズは、何度も図書館で借りて読んだ本です。

The Boxcar Children Mysteries:hもそんな本の一つ。 両親がなくなり身寄りがなくなってしまった4人兄弟が、森の中に捨てられた貨物車両で暮らす話。アメリカの古典的児童文学で、英語圏では普遍的に人気ある本です。小さな車両に4人と犬で工夫しながら暮らしている様は、ワクワク。

大人になっても、なぜだか時々読みたくなって、読んでいます。今はkindleがあるので、人前で読んでいても恥ずかしくありません。ちょっと気分転換に読んで、一緒にドキドキして楽しめます。今日の気分は2作目の「Surprise Island」。夏休みに4人で無人島で暮らす話です。道具を工夫したり代用したりして、4人が物のない生活を楽しむのは1作目と変わりません。そんな小さな工夫が楽しそうで、子どもの時でも大人でもになっても楽しめるシリーズです。

Surprise Island
By Gertrude Chandler Warner

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