Death Wears a Mask

Amoryシリーズの2作目です。3作目の短編「Intrigue in Capri 」を読んだら、その前を読みたくなって読み直しました。1930年頃のイギリスが舞台で、1作目はイギリス郊外のBrightonが舞台でした。今回はロンドンの仮面舞踏会で事件は起こります。

ミステリーがアガサ・クリスティーのような雰囲気で進んでいくのも面白いのですが、私がこのシリーズが好きな理由は、AmoryとMiloの関係です。何を考えているのか全く分からないMiloとの夫婦生活は破綻しており、もう修復できないくらい冷え切っていた1作目の最初から、徐々にそうでもないのかも?という気分にさせられて1作目が終わり、2作目ではまたMiloの気持ちが読めません。Amoryと一緒に、Miloの言葉や行動に一喜一憂します。AmoryがじっとMiloを見て、何を考えているのか読み取ろうとしているのと同じように、私も文面からMiloの行動や言動を読み取ろうとしています。

このシリーズはまだ後2作出ていて、ゆっくり楽しみながら読んでいくつもりです。
Death Wears a Mask (Amory Ames)

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Intrigue in Capri

好きなシリーズ物Amory Ames mysteryの短編です。

デビュー作のMurder at the Brightwellがこのシリーズの1作目で、この話はアメリカの文学賞であるEdgar Awardsの最終選考に残っています。このシリーズの雰囲気はアガサ・クリスティーの時代1930年のイギリスです。

今回は二人はイタリアのカプリにいます。4作目になると、無鉄砲なAmoryとそれを抑えるMiloというのが定着してきた気がします。

Intrigue in Capri

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Undercover Amish

中学の時に始めたパッチワークが縁でAmishに興味を持ちました。それからずっと、その独特の文化、生活様式には関心があります。

今回の話は、MaineにあるAmishのコミュニティーが舞台。正当防衛で虐待する夫を殺してしまったOlivia MastはAmishのコミュニティー(共同生活)から離れ、Englisher(Amishではない人)の人生を歩みます。第二の人生として彼女が選択した職業は刑事。彼女と同じように苦しんている人たちを助けることに生きがいを見出しています。ところが、上司の命令で、自分の故郷のコミュニティーに戻り、そこで起きた殺人事件の捜査をすることになります。排他的で、Amish以外には心を許してくれないだろうコミュニティーでの捜査は、Oliviaの単独行動になり、しかも、殺されたのは彼女の元義理の父、事件の目撃者は、彼女の元カレ。

コミュニティーに戻り潜入捜査をすることは、なかなか簡単なことではありません。虐待された記憶や、正当防衛とはいえ人を殺してコミュニティーから出でしまった負い目など、Oliviaの気持ちが丁寧に描かれ、感情移入しやすかったです。

ミステリーとしても二転三転あり、楽しめます。

著者のAshley Emmaは、Amishの文化に大変関心があり、実際にAmishのコミュニティーに滞在しなるべくAmishについて正確に描こうと努力されています。今回の本もその努力が実り、評価が高かったようで、Covert Police Detectives Unit シリーズとして続くようです。第二作目も今回のOliviaが主人公なのでしょうか。続きちょっと楽しみです。

Undercover Amish
By Ashley Emma

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The Luckiest Woman Ever

Molly Sutton Mysteries シリーズの第2弾。このシリーズは全7冊です。

離婚をし新しい生活を始めるためにアメリカのボストンからフランスのCastillacという村でB&Bを始めることにしたMolly Sutton。ゆったりとした村での生活で、落ち着いた生活をするはずだったのに、なぜか事件に遭遇してしまいます。cosy mysteryといわれるミステリーです。

B&Bは、イギリスやヨーロッパではよくある宿泊施設で、寝室(bed)と朝食(breakfast)を提供してくれます。ホテルよりも家庭的で個人経営が多く、個々のB&Bに個性があり、金額もサービスや施設の質も千差万別です。

イギリスでもアメリカでも、フランスは憧れの対象です。食材の豊かさだけをとっても、農業国のフランスでのB&B経営という設定だけで、。

私はあまりフランスに詳しくないのですが、「パリではなく田舎に行かないと、フランスの良さはわからない」とよく言われます。イギリスも、ロンドンと郊外では全く別の雰囲気で、私もイギリスの郊外が好きなので、この本でちょっとフランスの郊外を楽しみました。

昔は大好きだったcosy mystery(ちなみに、イギリス英語ではcosy、アメリカ英語ではcozyです)。が、読んでいてイライラすることが多くなって、最近は読まなくなってきました。特にシリーズもの。なぜ、ばったり犯罪に遭遇した素人が解決できるのか、まして、それがシリーズのように続くのか。設定に無理がありすぎる。食傷気味です。

まぁ、部屋にこもって、お茶を飲みながら、のんびりフランスの雰囲気に浸るのも、なかなか素敵な雨の日の過ごし方かなぁ。

The Luckiest Woman Ever (Molly Sutton Mysteries Book 2)
By Nell Goddin

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Above the Bridge

舞台は、アメリカのワイオミング州北西部に位置する谷 Jackson Hole。この地域についての記事を書くためにNYからやってきた Paigeは、町のゆったりとした雰囲気も気に入り、よい記事が書けるような気がします。取材を続けるうちに、Jackson Holeの歴史やそれにまつわる伝説に興味をもち調べていくと興味深いことを見つけ・・・。

Jackson Holeの説明が素敵なので、ちょっと調べたら実際にある町でした。イエローストーン国立公園やグランドティトン国立公園に近く、冬には全米屈指のスキーリゾートとしても知られているそうで、全米でも人気の観光地のようです。アウトドア好きには魅力的な場所なのでしょうね。

本の中でも、町の様子や自然について丁寧に描かれていて、Jackson Holeに行ってみたい気分にさせられるのですが、話の進みが遅い。話の半分までは、まったくミステリー色がなく、淡々とPagieの目線で町や、変わりやすい天気とか、着ている服の話とか、そんなに丁寧に書かなくてもいいんじゃない?結構省いてもいいんじゃない?という気分にされられます。

Above the Bridge
By Deborah Garner

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Her Royal Spyness

設定がとても面白いミステリー小説です。主人公はなんとイギリスの皇位継承者Lady Victoria Georgiana Charlotte Eugenie。といっても、34番目の継承者なので、女王になる可能性はかなり低いのですが。でも腐っても王位継承者。一流のお嬢様教育を受け、 あとは結婚するのみ。でも、なかなかいい相手がおらず、そうしている間に、家からのお小遣いも途絶え、嫌な相手との結婚しか選択の余地がなくなったGeorgieは、居心地が悪くなった家を出で、ロンドンで新しい人生を始めることを決意します。でも、根がお嬢様、火をつけたことも食事の用意をしたこともなく全てが初めて。悪戦苦闘しながら、生活の手段として留守宅の掃除をするという、公爵家の娘とは思えない仕事をこっそり始めます。ある日家に帰ってきたら、お風呂場に死体が、そして第一容疑者は、いい人だけど頼りない自分の兄!

Georgieの家族をはじめ友人も知り合いも、出てくる人が誰もが愛すべきquirky(ヘンテコ)な人ばかり、イギリスらしさ満載です。周りばかりが変わって見えますが、嫌な相手と結婚し安定を選ぶより、主体的に家を出で自活の道を選び、多少間違えても失敗しても、自分の意思できる方を選んだGeorgie も実はかなりquirkyです。ちなみに、イギリスは個性が強くquirkyな人が多いため、日本でquirkyと言われて落ち込んでいた人でも、周りもみんなquirkyだからそんなに浮きません。

出てくる人が全て怪しく見えて、読んでいる間はGeorgieと一緒に疑心暗鬼になります。

また、GeorgieはGeorge V の従妹になるのですが、George Vの息子は、あのEdward VIII。離婚歴のある平民のアメリカ人女性ウォリス・シンプソンと結婚するために退位したあのEdward VIIIです。この二人も登場人物として話に加わっています。まだ、二人の関係が公になっていないときで、Georgieは、女王から、この二人の関係を調べてほしいという依頼も受けています。

日本語のタイトルは「貧乏お嬢さま、メイドになる 」だそうです。この1作目をはじめとし、人気があるシリーズらしく全11作出でています。

Her Royal Spyness
by Rhys Bowen

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Rubbernecker

この本の主人公のPatrickはアスペルガー症候群です。学校でも家でも彼の行動は奇妙と思われ、「普通」の子との違いばかりが目立ってしまいます。Patrick自身はそのことを大して気にしていません。彼には最大の謎があります。彼は子供のころに父親が交通事故で亡くなる現場に遭遇し、その時から「死」に対しての疑問が解けずに困っています。長年の謎を解くために、大学では解剖学の勉強をし、献体された遺体を解剖し、死因を検討するという授業に参加します。彼が加わったグループは、献体番号19番の死因を調べること。調べているうちに、Patrickは他の誰もが気づかないことに気づいてしまうのです。

面白かったけど、読み終わるのに時間かかりました。気分転換に気軽なロマンス小説を2冊読みましたから。読みにくかったのは理由があって、主人公のPatrickのお話しと、所々で挿入される昏睡状態の患者の病棟での出来事が唐突すぎるのと、どちらも深いテーマで読んでいて切り替えが難しく、様々な人の話が繋がらなくてイライラが募ってしまったのです。

この本は分野としてはサスペンスや医療ミステリーなのかもしれません。gripping thriller とamazon.comでは表現されています。でも、分野分けするのが難しい。全体のテーマとしてはコミュニケーションの難しさかもしれません。アスペルガー症候群の子どもと親、友達。死と生。昏睡状態患者とその家族。入院患者と病院関係者。

自分の家族が昏睡状態になったら、あきらめられるのか、一縷の望みを信じて、様々な努力をしてしまうのか。アスペルガー症候群の人たちの「普通」と、「普通」の人たちの「普通」の差をどう認めて、お互いが窮屈にならないようにするにはどうすればいいのか。読みながら、考えさせられました。

タイトルのrubbernecker。rubberneckが動詞で、ゴム(rubber)のように首(neck)を伸ばして見る様子から、対象を失礼なほどじろじろと見ることを意味します。日本語翻訳版もでているようで、たいとるはそのまま「ラバーネッカー 」です。

著書のBelinda Bauerは、イギリスの作家で英ミステリ界での評価も高く、アメリカでも人気があるようです。この本以外にも着眼点が面白い本を何冊か書いているようなので、他の本も読んでみたいです。

Rubbernecker
By Belinda Bauer

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