The Weaver Takes a Wife

イギリスを舞台にした時代物(Regency)ロマンス小説。こういう場合、公爵と下流階級の娘(大概は、家庭教師)とか上流階級同士という設定が多いのですが、今回の本は、女性が公爵の娘で、男性は裸一貫で財を成しお金持ちになった男性という設定。そして、その男性Mr Ethan Brundyが女性に一目惚れし、結婚まで漕ぎ着ける話です。

この時代のイギリスの上流階級、働いてお金を稼ぐこと自体が下品と言う考えがあるようで、自分で働いたお金で地位を築き上げた彼のことを見下した態度で見たり相手にしなかたったり人が多いです。彼が一目惚れしたLady Helen Radneyもそんな中の一人。お金だけで上流社会の中に入り込んできたMr Brundyにいい顔はしません。

また彼も、自分の出自を隠そうとせずwestendの英語で堂々と話しています。West Endの英語は、労働階級の英語で、映画「マイフェアレディ」でオードリーヘップバーンが演じた花売りの娘 が話している英語と言えばピンとくる人もいるかもしれません。 これが文字になると なかなか理解ができなく、最初は戸惑いました。元々聞いてもわかりにくいのですが、読んでも分かりにくい。でも慣れてきます。

お金で自分の好きな人と結婚をするということにあまり抵抗がなく、お金を持っているのが自分の存在価値だと認めて、お嫁さんを含めた公爵家とやりあえる彼は、 ある意味おおらかかもしれません。彼の人柄を知ると、体形にあわず流行にも合わない服も、労働階級の英語も、全く気にならなくなって、早くHelenが彼の魅力に気づけばいいのにと応援しながら読んでいき、最後まで楽しかったです。

The Weaver Takes a Wife
by Sheri Cobb South

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Princess Elizabeth’s Spy

アメリカで育ったイギリス人のMaggie Hopeが主人公の歴史推理小説第2弾。

舞台は1940年代イギリス。Maggieはスパイ養成トレーニングキャンプに入ります。やる気はあるし頭はいいけど、体力がなく、スパイには不向きという烙印を押され、次の仕事にと提案されたのが、Windor城に疎開しているお姫様の数学の先生。自分のしたい事とは違うといきり立つMaggieにMI-5のトップは、その裏にある特殊任務について説明します。

Windor城にいるお姫様というのは、実は今のイギリス女王Elizabeth 2世のこと。このお話は、史実と虚構が混ざっています。第二次世界大戦中、Windor城がElizabeth王女と妹Margaret王女の疎開先だったのは事実。the Duke of Windsor ( Edward VIIIだったけど、離婚歴のあるアメリカ女性と結婚するため退位) がドイツ寄りだったのも事実。Elizabethが犬と馬が大好きなことなど、イギリスに住んでいる人にとって一般化している女王のイメージもそのままで子どもの頃のElizabethが描かれています。

歴史物推理小説としては軽い感じでスイスイ読めます。また歴史といっても1940年代なので、Elizabeth女王も含め実際にまだ生きている人達がチラホラ物語に出てきます。第二次世界大戦下イギリスで、ドイツ侵攻の脅威とか空襲の恐怖や、駅が避難所になっていたことなど、イギリス近代史の一端が物語の端々にでてきます。

作者のSusan Elia Macnealはアメリカ人らしく、王家に対する敬称(“Your Highness”など)の使い方や、イギリス英語ではないなんて指摘もレビューには書かれていますが、まぁそこは、Maggieもアメリカ生まれだし、気にしなかったのですが、私が気になったのはMaggieが日曜に買い物するところ。イギリスは今でもお店は日曜休みです。ロンドンの観光客が多いところ以外は。だから、日曜午後に、1940年代のイギリス郊外であるWindorの商店街で買い物はできないと思うのです。歴史物を書く、しかも自分の知らない土地の歴史を書くというのは、こんな些細なことでも読んでいる人間に違和感がててしまうのですね。大変だな、とこの箇所を読んで感じます。

Princess Elizabeth’s Spy
by Susan Elia Macneal

これらも読みました。

* A Crazy Little Thing Called Love (Serendipitous Love Book 1) by Christina C Jones
* Call Me (West Texas Barnes Brothers Book 1) by Alison Kent

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Death in the English Countryside

「イギリスのというか英語圏での恋愛小説の鉄板はJane AustenのPride and Prejudiceである」と断言しても文句を言われることはかなり低いのではないでしょうか。それくらい普遍的に人気があります。そして、その人気をますます不動にしたのがBBCのmini series「Pride & Prejudice」。このシリーズが製作されたのは1995年とかなり前ですが、元々時代物なので色あせることがなく、何度も再放送されたり話題になったりしていて、リアルタイムで観たことがない世代でも知ってる人気番組です。恋愛物のため、女性限定だと思うかもしれませんが、授業でJane Austenを学ぶときに本を読むだけでなく、DVDを観ることもあるので、男性でも学生時代にAustenの話の中でもこの話は読んだ・観たという人が多いです。

小説「Pride and Prejudice」自体が人気のある話しなので、これに関連した映画やドラマも数多くあります。が、BBCのmini seriesが基準となっていて、必ず比較されます。BBCに沿った雰囲気にするか離れるかが、製作者の腕の見せ所になっているのかもしれません。

で、このお話は、新たに作るPride and Prejudiceの映画のために、撮影に適した家や背景を調査に行き、行方が分からなくなった上司を探しに行く所から話が始まります。上司を探しにアメリカからイギリスに向かうときに、スーツケースに最初に入れたのが、傘というのが、笑ってしまいました。でも、実際にはイギリスでは、傘よりもウインドブレーカーを着て歩き回る人の方が多い気がします(私がいる地域だけかもしれません)。

イギリスの郊外やパブの雰囲気がよく出ているし、AustenやBBCのドラマが好きだった人には楽しいミステリー小説です。

Murder on Location シリーズとして7作出ているようです。

Death in the English Countryside
by Sara Rosett

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Bought: One husband

軽くて、かわいい話が読みたい気分で、こちら読みました。

失った家を取り戻すため、モデルになってお金をためていたAli。その家が手に入る条件は3週間以内の結婚。この条件を満たすために彼女が、契約だけの結婚を提案したのは、彼女に好意をもっている窓ふき屋さんのJethro。ボロボロの車に乗って、いい年をして祖父母と住んでいる彼ならきっとこの話を受けてくれると思いきや?

イギリスのお話です。基本的には「親と同居=自立していない=財政的に苦しい」等、良い印象がないのが普通です。このお話でも、祖父母と住んでいる=お金に困っている、とAliは思い込んでいます。最近の経済事情では、大学を出て親と住んでいるイギリス人も珍しくはありませんが。Jethroの話し方から、良い学校を出でいると推測するのも、とてもイギリス的。意識しなくてもイギリスでは、話す人の英語を聞いて、階級とか学歴をなんとなく推測してしま癖が誰でもある気がします。もちろん、本人に聞いて確認したりはしませんが、話している英語を聞くだけで、日本語で言う「お里が知れる」という感覚があります。

この本は日本語にもなっていてタイトルは、僕だけを愛して。タイトルが違うだけで、印象が変わってしまう。おもしろいです。

Bought: One Husband (Wedlocked!)
Diana Hamilton

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The Mapmaker’s Apprentice

一作目がとても良かったので、2作目も期待してたのですが、ちょっと間延びした感じと、探し物をしたり罠にはまったりしてる時の稚拙な感じがあり、一作目に比べるとがっかりした感じがあります。

ミステリーとして読むとがっかりして、ロマンスとして読むと引っ張られてる感があり、ファンタジーとして読むと続きが気になります。

テーマは面白いのです。1作目は時計職人、2作目は地図職人。4冊あって、あと2冊。読み続けるか悩み中です。

The Mapmaker’s Apprentice (Glass and Steele Book 2)

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The Watchmaker’s Daughter

やばい、眠れない。本を読み始めた瞬間から、物語の世界に入り込んでしまい、何回も眠ろうとしては、また本に戻ってしまいました。

タイトルから、てっきり、イギリスの時計職人の娘の人生みたいな本だと思い込んで読んだら、ファンタジーでした。

時計職人の父親を亡くしたIndiaは、婚約者に騙されて家も仕事も失います。全てを婚約者に奪われ、婚約も破棄されたIndiaは、アメリカから時計職人を探しにやってきたMatthew Glassと出会い、謎の時計職人を探す手助けをはじめます。

物語の初めから謎が多く、時計職人も謎だし、Mr Glassがどんな人なのか、アメリカで何をしていたのか分からないし、父親が死んだら手のひらを返したように父親の仕事仲間の態度が冷たくなったことも意味が分からないし、Indiaは途方にくれます。そして、たすけてくれてるMatthewも謎が多く、胡散臭い。

Indiaの自立心の高い所が好きです。

The Watchmaker’s Daughter (Glass and Steele Book 1)

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I’ve got your number

Sophie Kinsellaが描く女の子は、イギリスにいたらどこにでもいそうな女の子。自分に自信がなかったり、上司が怖かったり、家族や友達や彼氏とうまくいかなかったり。誰もが身近に感じられるそんな女の子が主人公になっていて、だから、読み始めると、イライラすることがあります。考えのない行動をしたり、言ったり、まるで自分のように浅はかな主人公を応援したくなるより、ムカついてしまうのです。

今回の主人公Poppyも、そんな感じの女の子です。理想の彼氏Magnusとの結婚を控え、幸せいっぱい。結婚式の準備などで慌ただしい毎日を過ごしている中、ホテルのイベント中に大事な婚約指輪をなくしてしまいます。悪いことが重なって、携帯電話も盗まれてしまい、指輪を探す大事な連絡手段を失ってしまい、進退きわまった彼女がふと見つけたのはロビーのごみ箱にはいっていた携帯。その携帯を拝借していまったところ、思わぬ事件にPoppyは巻き込まれていきます。

彼女の本はユーモアがあってロマンティックコメディの王道だと思います。すぐ読めて、笑えて、ハッピーになれます。気持ちが鬱々しているときには特効薬です。Can You Keep A Secret?も気に入って何度も読んでいるのですが、今回の本も読み終わってすぐに読み返しました。

I’ve Got Your Number: A Novel
By Sophie Kinsella

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