Victorian San Francisco Mysteries

1作目のMaids of Misfortuneが面白かったので、2作目のUneasy Spiritsを読んでいる途中です。

1800年代後半、ビクトリア時代のサンフランシスコが舞台のミステリー。作者のM. Louisa Lockeは、アメリカ史と女性史の教授だった方らしく、amazon.comで、史実に忠実に書かれた歴史推理小説と評価されています。

主人公のAnnieは、親戚の遺産で受け継いだ家をまかない付きの下宿屋として管理しながらサンフランシスコに住む未亡人です。家計の足しに、変装しMadam Sibylとして占い業も営んでいます。本当は、彼女の占いは、緻密なデータ分析と豊富な株取引の経験を活かした資産運用アドバイザーなのですが、この時代に女性がお金に熟知していても信頼がなく仕事として認められず、未来が見える「占い師」としてなら職にありつけるのです。

5年前にAnnieの財産を食い荒らして自殺した夫の借金を清算し、下宿屋稼業も軌道に乗ってきたところに、亡き夫の借金がまだ残っていてその返済を求められます。借金の利子は膨らんでおり、到底払える金額ではなく、抵当として、下宿屋として管理している家の提供を求められます。困ったAnnieが相談しようとした彼女の信頼できる顧客のMatthew Vossが殺害され、彼の資産も盗まれ消えてしまいます。 Voss家の顧問弁護士としてMatthewの遺書にMadam Sibylの名前を見つけたNateは、Madam Sibylに会いにAnnieの下宿屋を訪れます。Matthewの資産運営が順調にいっていたのを知っているMadam Sibylと、Madam SibylがMatthewの殺害に関与し資産を奪ったのではないかと疑うNate。二人は意見交換し、協力してMatthewの財産と犯人探しをすることになります。

Nateは、Annieが臆さずに自分の意見をポンポンいうことに戸惑いながら魅力を感じていまが、作者のM. Louisa Lockeが女性史の研究をしていたからか、この時代の女性の地位の低さや職業選択の狭さなど、時代背景を感じることができます。

下宿屋を営んでいても、実際の家事は雇入れた使用人に任せて全くしていなかったAnnieが何を考えたかMatthewの家にメイドとして入り込んで掃除やベッドメイキングの大変さにくじけそうになっているところ、メイドとして働いているAnnieを見つけてNateが腰を抜かしそうに驚いたところなど、ミステリー以外にも面白い場面が多く、またAnnieが自分で考え自分で行動する強い女性であるところなど、続きを読みたくなる1作目に仕上がっています。

Maids of Misfortune
By M. Louisa Locke

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Christmas at the Castle

ホリデーシーズンだし、明るく楽しい話を読もうと、この本を選びました。

タイトルからして文句のつけようがないくらい適切です。Ever Afterシリーズの3作目ですが、特に前の2冊を読んでいなくても困りませんでした。

シンデレラストーリーです。アメリカで獣医の仕事に忙殺されているKatは、子供の頃から親友の結婚式に出席するため初めて海外に出ます。向かった先はヨーロッパの小国。クリスマスには魔法がかかるという同僚の言葉通りKatは素敵な相手を見つけることができるでしょうか。

1)ヨーロッパのクリスマス
2)王子様
3)結婚式
4)動物

「コテコテやな」という独り言がどこからか聞こえてきそうな、雰囲気も舞台も揃ったシンデレラストーリー。軽い気持ちで読める大人のためのおとぎ話です。アメリカは王族がいないからかディズニーの影響なのか、どこの国よりも王子様に対するあこがれが強い印象があります。

Christmas at the Castle (Ever After series Book 3)
by Melissa McClone

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A Knight’s Reward

読み始めた本が、読み続けるのが苦しくなる内容で、たぶんここから面白くなるのだろうと思うのだけど、自分の気持ちが落ち着かない状態が続いているので、精神的にそんな本を読める状態ではなく、軽い本を読みたくてAmazonの無料本から、A Knight’s Rewardを選択。

でも、ここでも主人公はDVから逃れて自立しようとしている女性で、DVの描写も多々あり、逃れられない何かを感じてしまいましたが、分量もそんなに多くなく数時間で読み終わりました。

ホリデーシーズンだし、もうちょうと軽くコメディな感じの本を探して読んでみようかな、と思います。

A Knight’s Reward (Knight’s Series Book 2)
By Catherine Kean

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Gilgamesh the King

イギリスにある大英博物館(British Museum)。大英帝国時代の搾取の遺物と悪口を言う人もいますが、歴史に関心がある人にはたまらない場所の一つであることは確かです。正面玄関から入って最初に目につくのは、言語の発展をその目で見ることができるRosetta Stone。古代エジプト語の神聖文字(ヒエログリフ)、民衆文字(デモティック)、ギリシア文字の三種類の文字で書かれており、ヒエログリフを理解する鍵となった碑文です。これを見ただけでも、もう来た価値があるとウルウルしてしまうのですが、これをはじめに、このMuseumは考古学の宝の山で何度訪れても見飽きません。その中でも私が一番好きな場所は、アッシリアの部屋です。Balawat Gates が飾ってある場所には、羽のついたライオンの大きな像が2体鎮座していて、宮殿の名残を感じられます。

メソポタミア文明から派生したアッシリアとかバビロンに関心があるのは、天は赤い河のほとりとか王家の紋章の影響かもしれません。

「Gilgamesh the King」は、そんなメソポタミアで5000年以上前から語られてきた王様Gilgameshの話。絵本です。Gilgameshという名前は「ギルガメシュ叙事詩(Epic of Gilgamesh)」という古代文学で聞いたことがありましたが、どんな話なのかは全く知りませんでした。

Gilgameshは太陽神がUrukの町に遣わした王様です。半神半人のGilgameshは人の気持ちが分からず孤独に苛まれています。偉大な自分を後世まで伝えようと巨大な壁を建設し、人々は疲労し、暴虐なGilgameshをなんとかしてくれと祈ります。その祈りに神が答えて遣わしたのはEnkidu。彼は人間と接触せず森の中で動物とともに過ごすことで、優しさを学びます。自分と同じくらい強いといわれるEnkiduの存在を疎ましく思ったGilgameshは、神殿一の歌い手である美女Shamhatを森に追いやり、Enkiduを誘い出すように命令します。そこでShamhatとEndiduは恋に落ち、一緒にUrukの町に向かい、Gilgameshに会って説得することにします。

聖書の中でも、ギリシャ神話でも古事記でも、神という存在は、人間には理解できない行動をします。時には嵐を起こしたり、生贄に自分の子どもを差し出すことを求められたり。半神のGilgameshは人の気持ちが全く分からない今でいうサイコパスのような存在。こんな感じの人が英雄なのかとビックリしていたのですが、最後まで読んで納得。この話は子供用にわかりやすくされており、3部作です。続きが気になります。

5000年前の話が今でも読み継がれているということは、すごい事ですよね。5000年前に楔形文字(cuneiform)によって書かれ、それが時代に合わせて様々な言葉で書かれ、読み継がれて、今、自分がそれを読んでいる、悠久の時間を感じて感慨にふけってしましますが、話自体は決定古臭いことはなく、著者Ludmila Zemanによって子供でも大人でも楽しめる絵本に仕上がっています。

Gilgamesh the King
By Ludmila Zeman

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Boxcar Children Mysteries: Surprise Island

私は、子どもの時から好きで何度も読んでボロボロになった本というのに憧れるタイプの人です。残念ながらそんな本は持っていなくて、憧れるだけで終わっています。でも、子どもの頃から何度も読んでいる本というのはあって、例えばDoctor Dolittle シリーズやMary Poppinsシリーズは、何度も図書館で借りて読んだ本です。

The Boxcar Children Mysteries:hもそんな本の一つ。 両親がなくなり身寄りがなくなってしまった4人兄弟が、森の中に捨てられた貨物車両で暮らす話。アメリカの古典的児童文学で、英語圏では普遍的に人気ある本です。小さな車両に4人と犬で工夫しながら暮らしている様は、ワクワク。

大人になっても、なぜだか時々読みたくなって、読んでいます。今はkindleがあるので、人前で読んでいても恥ずかしくありません。ちょっと気分転換に読んで、一緒にドキドキして楽しめます。今日の気分は2作目の「Surprise Island」。夏休みに4人で無人島で暮らす話です。道具を工夫したり代用したりして、4人が物のない生活を楽しむのは1作目と変わりません。そんな小さな工夫が楽しそうで、子どもの時でも大人でもになっても楽しめるシリーズです。

Surprise Island
By Gertrude Chandler Warner

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China Rich Girlfriend

1作目に引き続き2作目。Crazy Rich Asiansで、桁違いのお金持ちの世界を覗き見た気分でドキドキしましたが、今回もそんな感じです。

今回は、1作目から2年たった設定。結婚式が近いRachealとNick。小説のような(小説ですが)素敵なプロポーズから、結婚に向けて幸せそうな二人が描かれています。まだ、Nickの家族と和解していないようです。Rachealに対する母や祖母の態度に激怒しているNickは、いまだに母親からの電話にはでず、結婚することについても連絡していません。内緒にするはずだったのに、そこは無敵の華僑ネットワーク。いつの間にか母親にばれてしまい、結婚式前日に乗り込んでこられて、さぁ、どうなる?

1作目に負けず劣らず、怒涛のように複数の家族と人物が出てきます。前作でサブキャラだった家族が深く取り上げられたり、おなじみの家族がでてきたり。そして新たな家族のドタバタにもRachealとNickは翻弄されます。もうみんなが突拍子もない性格で、でもそれが人間味でています。

今回の主要舞台が上海で、中国のお金持ち家族が複数登場します。シンガポールのお金持ち(Nickの家族のようなold money)は何世代もかけて熟成してきた感がありますが、中国のお金持ちは、1代でとんでもない規模にまでのし上がってきた家族ばかり。のし上がってきた親世代と、親のお金で贅沢を当たり前のように享受してきた子ども世代の価値観の違いが今回は光っています。例えば、娘が父親の食事の仕方に文句を言っている箇所は、どこの国でもあてはまるのではないでしょうか。階級が歴然と存在するイギリスでも、労働階級の親が、子どもが大学に行ってmiddle classの仲間入りすると、そこに食事の仕方、生活習慣(見るテレビ番組、飲酒の仕方など)で違いが生じます。階級の感覚が薄い(総中流階級だと自負している)日本だと、そのことを子どもが成功した印と喜ぶ思う親も多いでしょうが、イギリスではそれが嫌だから、子どもの学歴が高くなるのを邪魔する親も存在するそうです。また、イギリスではお金もちだからupperというわけではありませんが、この話に描かれている中国(香港ではなく、特に大陸側の中国)は、お金の力で階級が決まっている感があります。中国は、お金持ちの子息の海外移住・留学は当たり前なので、親子間の考え方・生活習慣の格差は、結構深刻なのではないでしょうか。作者はシンガポール出身なのに、相変わらず色々な経済環境・世代の人たちの気持ちに詳しい。詳しすぎる。彼のネットワークの広さに驚嘆します。作者に会って、作成秘話などのお話を聞いてみたいです。

私の好きなキャラクターは前回に続き、まだ幸せになれません。3作目では、彼女はどうなるのか。読み始めると止まらないので、平日は購入我慢します。

China Rich Girlfriend

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Crazy Rich Asians

もうすぐ映画になるという話題に乗ったというより、whitewashされそうになったというニュースに興味をもって読んだら、面白い面白い。主人公を白人の女の子に設定を変えよう(whitewash)とした人達は、作者がいうようにこの本の意図や面白味が全く分かっていないと思います。

赤ん坊の頃に中国からアメリカに移住したRachelは、シンガポールからやってきた Nicholasと付き合って2年目。夏休みに彼の誘いに乗ってシンガポールに行ってみたら、彼の家は、実はシンガポールで指折りの名家だった!

この話の面白い所は、怒涛のように繰り広げられる複数の家族の悲喜劇と様々な中国人の背景が絡んでいるところです。中国人、シンガポール人、華僑といっても一括りにはできません。ABC (アメリカで生まれた中国人、American- born Chinese)に対するアメリカ以外の華僑の人達、台湾人・中国人に対するシンガポール人、中国・シンガポール人に対するアメリカナイズされた中国系アメリカ人、大陸の中国人と香港人・シンガポール人、それから同じ富裕層のシンガポール人でもold moneyとnew moneyとの違いとか、祖先が中国のどこからやってきたかとか、何をしていたかとかとか、世代間とか、括りが多様で要素が入り組んでいます。

最初は、覚え切れない聞きなれない名前の数と複数の家族関係に圧倒されたのですが、慣れたらもう止まりません。最後まで1日で読み切ってしまいました。

作者のKevin Kwanはシンガポールで生まれ育ち現在はアメリカに住んでいるそうで、シンガポールに詳しいとはいえ、どうやってこんなに複数の社会的立場・背景を持っている女性達の心理が描けるのか謎です。 すごいとしか言えない。

そして、シンガポールやNYに住んだことがある人には、行ったことのある場所が話の中で散らばっており、リアリティがかなりあり楽しめます。こんなにシンガポール、シンガポールした話がハリウッドで映画になるなんて、実際の画像をみるのが楽しみでなりません。配役もBBC の旅行番組でおなじみのHenry Golding がNick役なんです。彼はマレーシアとイギリスのミックス。イギリス英語を話すシンガポール人のNick役ははまりすぎ。映画も楽しみです。
Crazy Rich Asians
By Kevin Kwan

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